μADOCA(表示付きICカード)Q&A
特に追加する機材は必要ありません。
一般的な(NFC)カードリーダーライターであれば表示を書き換えるためのソフトウェアの変更だけで表示付きICカードに対応できます。
カードに残金を表示するには、液晶を使う方法があったのですが、従来のガラスを利用する液晶では曲げやひねりに対応不能でした。今回開発したカードは、柔軟性のある電子ペーパーを使用しJIS規格に対応できるサイズと耐久性を実現しました。
液晶は表示を維持するのにも電気が必要で、電気の供給が断たれれば表示は消えてしまいます。電子ペーパーは書き換えの時のみ電気が必要で、いったん書き換えてしまえば、表示を維持するのに電気は必要ありません。また、表示の仕組みが異なるため、カードを湾曲させても電子ペーパーは表示が薄れたりしません。
液晶は表示し続けるにも電気が必要です。液晶を内蔵するのであれば電池を搭載しなければなりません。
液晶がいくら省電力であっても、0.8mm厚のカードに内蔵できるような薄くて小さな電池は容量が少なく、しかも交換ができないので使い捨てカードになってしまいます。
μADOCAは、表示書き換えに必要な電力をカードリーダーライターのアンテナから貰って動作するため、カード内に電池を内蔵していません。そのためカードが破損しない限り使え、省電力、液晶よりも優れた点が多いからこそ、電子ペーパーを採用しました。
表示が付いているいないにかかわらず、現在のJRのスイカカードなどにもICが内蔵されています。そのICを駆動するためとカード内のデータをカードリーダーに送信するには必ず電気が必要です。
しかし、スイカには電池など入っていません。電磁誘導を利用してアンテナから電力を供給する技術はすでに構築されていて、電気歯ブラシや、電気ひげそりにも使用されています。
次の書き換えまでは、表示は変化しないので、永久的と言えるのですが、データ上では3カ月となっています。
電子ペーパーは表示中の電力は不要と言うことは理解できたと思います。そして書き換え時に必要な電力も液晶より少ないのです。
電子ペーパーには欠点もあります。表示書き換え時間が長く、1秒間に何回も表示を書き換える動画のような表示には向かないことです。ですから、SONYのLIBRIeなどの電子書籍には使用されていますが、TVには使えません。
自動車運転免許、住民基本台帳カード、パスポートにすでに採用されているISO14443 Type-B規格に準拠したICチップがあります。この規格は現在普及している一般的なICカードの中では非常に高度なセキュリティを持っていることが特徴で、採用しました。